- きも
- きも【肝】(1)肝臓。(2)気力。 胆力。 度胸。
「~が太い」
(3)五臓六腑(ロツプ)。「我(ア)が~もみ膾(ナマス)はやし/万葉 3885」
(4)工夫。 思案。「あまりに~過ぎてしてけるにこそ/沙石(七・古活字本)」
~が据(ス)わ・る度胸があり, めったなことでは動揺しない。~が太(フト)・い勇気があって物に動じない。 大胆だ。~に銘(メイ)・ずる心に深く刻みつける。~を煎(イ)・る(1)世話をする。 取りもつ。(2)心をいらいらさせる。 心を悩ます。 腹を立てる。「会へば人知る会はねば肝が煎らるる/隆達節」
~を砕(クダ)・くあれこれと思い乱れる。「~・きて心(ムネ)を迷(マド)はして/今昔25」
~を消(ケ)・す「肝を潰(ツブ)す」に同じ。「奥庭の広きに~・して/露小袖(乙羽)」
~を潰(ツブ)・すびっくり仰天する。 非常に驚く。~を嘗(ナ)・む〔「嘗胆(シヨウタン)」を訓読みした語〕「臥薪嘗胆(ガシンシヨウタン)」に同じ。「秋刑の罪に~・めき/太平記 39」
~を冷(ヒ)や・す危ない目にあって, ひやりとする。 ぞっとする。~を焼・く「肝を煎(イ)る{(2)}」に同じ。「所帯はうばはれ, 身をおきかねて, ~・きける間/曾我 1」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.